字面にすると
なんとも、ですが。
簡単にいうとそれ以前の人間である私にすると、この法律は本当に画期的なのでありました。
この法律以前は
女子の就職は、残念ながら男子学生と同じような機会を与えられることはありませんでした。
今考えると、信じられない気もしますが。
私はこの法律以前に日本の大学を卒業したので
女子学生の就職は、皆無でした。
特に地方大学でしたしね。
当時、就職出来る女子学生は
国会議員レベルのスーパー強力なコネがあるか
とてつもなく美人か。
笑い話のようですが、本当の話です。
採用面接官の好みの女性だったら受かるかも、とか。
そんな話もまことしやかに言われておりました。
それが、建前としては
差別はならぬ。
と、法律で決まりましたが
私が留学から帰り就職した外資系の会社でも
女性管理職は広報のマネージャー一人でした。
同じ大学を卒業しても
女性はお茶汲み、コピー、電話番というのが当たり前の時代。
元気な女性が営業に配属されても
いじめのような状況に遭い辞めていく、というのも実際に目の当たりにしました。
私は管理部門でしたが
管理部門は管理部門で、英語ができると外国人スタッフのお世話係や
重鎮のプログラマーのおじさんたちのアシスタント的な立場。
制服が無かっただけでもマシだったのかな。
政府が取締役の女性比率を上げるように、という目標を掲げた、という記事を読みました。
そのせいでしょうか。
芸能人やアスリートの女性を社外取締役にする記事が目につきます。
私が好きな森永卓郎さんがラジオで発言していたのですが
「比率の辻褄を合わせるために、マネージメントのこともわからない芸能人なんかを採用しないで、
社内の有能な女性社員を取締役にせよ」
大いに同意。
私より前の女性の先輩たちは本当に苦労したと思います。
自分たちが昇格していくことは
かなり困難だったと思います。
それでもその実績があったから
私たちの世代はなんとかマネージメントの道に進むことが出来ました。
それゆえに
私は部下の女性比率が出来るだけ上がるように
チームの管理職の女性比率が男性のそれと同じになるように
意識的に採用や昇格を心がけておりましたが
それが良かったのかは、正直わかりません。
外資系といえども日本企業。
一つ言えるのは
海外と比べると
本当に日本は後進国だということ。
男性でも女性でも
能力があれば、本人のやる気があれば
その機会を均等に与えられるべきだという
当たり前のことが日本では出来ない、出来ていない。
一期生が還暦を迎えたこの時点でも。
私は企業で生きるという道を選択し
長い時間を会社員として過ごし
会社員を卒業しましたが
今はそれ一択ではないので、様々な選択肢の中で
自身の能力を発揮して活躍する後輩たちの活躍を陰ながら祈っております。