3代征夷大将軍源実朝が暗殺されたことにより、鎌倉における源氏は3代で終わりを告げます。暗殺者は当時鶴岡八幡宮の別当(長官)を勤めていた甥っ子、公卿でした。この鶴岡八幡宮の階段、13段目あたりで暗殺されたと言われています。
公卿は実朝の甥っ子、お父さんは二代将軍の頼家。
お父さんの頼家は彼が子供の頃修善寺に幽閉され、その後暗殺されたそうです。
父親を亡くした公卿はおばあちゃんの北条政子にケアされ、彼女の力添えで実朝の猶子(親子関係を結ぶこと)となるのですが、その義理のお父さんを自ら暗殺し、結局追手に命を奪われます。(実は生きていたかも?という説もあるとかないとか)
公卿という名前から察せられるように、幼い頃に出家をしています。
正確にいうと出家「させられた」のでしょうけどね。
公卿(幼名 善哉)
おじいさん:源頼朝(初代征夷大将軍)
お婆さん:北条政子
お父さん:頼家(二代征夷大将軍)
叔父さん(のちに義父となる):実朝(三代征夷大将軍)。暗殺する。
彼が義父である実朝を暗殺した理由は諸説あるようです。
全ては彼のみが知るのでしょうけど。
「誰かに操られた」
「自分の意思で行った」
その時、彼は20歳そこそこだったらしいです。
歴史にまったく詳しくない(!)私がこの簡単な事実だけで妄想してみると。
彼は幼い頃におばあちゃんに引き取られ、出家している。
子供ですからおばあちゃんの描いたシナリオに乗るしかなかったのでしょうね。
北条政子は夫の源頼朝とは大恋愛で結ばれたと言われていますが、頼朝亡き後、実家の北条家への愛着の方が強かったのかもしれません。
私なら源氏の繁栄、自分たちの子供たちにもっと注力したように思いますが、彼女は北条家の発展に注力したように思えます。頼朝は好きだったけど、婚家の繁栄には興味を持てなかった?あるいは実家の北条家の呪縛から逃れられなかった?
孫の公卿は、自分を出家させるように導いたおばあちゃんの北条政子について、どう思っていたのでしょう?
いずれにしても義父の暗殺には彼女との関係が大きく関係しているのでしょう。
歴史にもしも...の世界はありませんが。
彼が出家せずに、北条政子が後見人になり、帝王学を受けることが出来、それに答える力量があれば、その後の歴史は大きく変わっていたでしょうね。
源氏が長く続くことになり、若くして命を落とすことも無かっただろうし。
実質、夫、息子二人の征夷大将軍、3代の短い源氏政権が終わると北条政子は尼将軍と言われ、実権を握り続けるのは有名な話です。
息子、孫が亡くなっていく中、北条政子は69歳まで長生きをしたそうです。
最後になりましたが。
2022年の大河ドラマの主人公は、「鎌倉殿の13人」今日描いた人たちも間違いなく出演です。脚本は三谷幸喜さん。さてどんな800年前になるのでしょう?
参考文献
「暗黒の日本史」
「鎌倉検定公式テキストブック」