北条時頼は鎌倉幕府の5代執権。
北条氏の権力を確固たるものにしただけではなく、信仰心も厚く
建長寺を創建したと言われています。その時頼に纏わる伝説というと....
能の演目にもある「鉢木」は
時頼のエピソードを描いています。
「鉢の木」と言うと、鎌倉の有名な精進、会席料理のお店を思い浮かべる人も多いかと思いますが、オリジナルは時頼の伝説です。
そのあらすじは
旅僧姿の時頼が大雪の日に道に迷い、荒れ果てた家に泊めてもらった。
家主は時頼と知らず、貧しい中、粟飯を振る舞い薪のかわりに大事な鉢の木を炉にくべてくれた。元々は領主であったが土地を奪われ落ちぶれていたと時頼に話をした。
しかし「いざ鎌倉という時には、痩せ馬にまたがって一番に馳せ参じる覚悟だ」
と鎌倉武士の心得を頼朝に語った。
後に軍勢を集めた時頼は、この武士が本当に駆けつけたかどうかを確認したところ、確かに痩せ馬に跨り見窄らしい格好のこの武士を見つけた。
時頼はその後この武士に領地を与えたという。
能について
詳しく書かれたサイトを見つけました。
わたしにとって能はハードルが異常に高いのですが
演目の内容をわかりやすく書いてありました。
ご興味がりましたらぜひ覗いてみてください。
しかし。
いかにも武士が好みそうな
忠誠心を描いたストーリーです。
時頼は引退後(出家後)も権力を握っていたそうですが
水戸光圀のように世をしのぶ仮の姿?で
あちこち歩き回ったとの話も残っているとか。
まぁ.....
わたしは忠誠心とは程遠い世界で生きてきたもので
正直ちょっとわかりにくい心情ではありますが
これも。
鎌倉まなぶ。