鎌倉に「鎌倉文学館」という施設があります。
その文学館が企画した「さんぽ」に参加することが出来ました。
年に数回、こう言った企画が開催されているらしく
ただ今年はコロナ禍のため、一年ぶりの実施とのこと。
実はこのさんぽ、無料!
というありがいもの。
競争率はかなり高いらしく
(参加された方が、何度も応募して初めて当たったとおっしゃってました)
たまたまビギナーズラックなのか、平日だからか
運よく当選したので参加してまいりました。
本当に鎌倉と文学の結びつきはとても強いのであります。
約1時間半ほどのさんぽで
鎌倉の文学ゆかりの場所をいくつか
学芸員の方の説明付きで回ります。コロナ禍のため少人数の10名弱が参加。
コースは
高徳院(鎌倉大仏)-->光則寺-->甘縄神明宮-->鎌倉文学前
それぞれの場所にまつわる文学の話を学芸員の方から聞きながら
鎌倉をさんぽするなんて、
なんと贅沢な!
高徳院の境内に
与謝野晶子の歌碑があることをご存知でしょうか?
私は与謝野晶子が住んでいた家や質屋など縁の地を
さんぽで回ったことがあり、与謝野晶子=旅行などする余裕が無い人と
勝手に思い込んでいましたが
鎌倉が好きで与謝野鉄幹と度々訪ねたそうです。
それで鎌倉の歌を読み
高徳院の境内に歌碑がある、ということらしいです。
川端康成のエピソードも面白かったです。
川端邸の近くに加賀谷邸という
洋館があるのですが(鎌倉の重要建築物。これは夏に撮影した写真です。悪しからず)
この緑の縁の家に山口瞳が住んでいて
その道を挟んで向かい側が川端邸なのであります。
山口瞳にとって、川端康成は「隣のおじさん」。
山口瞳が直木賞を受賞したときに
川端康成は芥川賞の審査員で
山口瞳が小説家になったことすら知らなかったらしいのですが
川端康成は受賞の挨拶に来た山口瞳を
快く迎えてとても喜んだのだとか。
いい話。
山口瞳は
サントリーの有名なコピーライターでした。
糸井重里よりもうんと前の。
ちなみにコピーライターという職業は
私の世代には「スーパースター」。
話それました。
鎌倉文学館(になる前のこのお屋敷に)に
週末別荘として佐藤栄作が住んでいた時期があったそうで
川端康成は近所付き合いをしていたとか。
こんなエピソードも良いですね。
ちなみにですね。
川端康成が東京に住んでいた家の
近所に住んでおりました。私。
東京の家は残っておりません。
三島由紀夫の家は残っています(三島という表札出ています)。
鎌倉文学館、館内は撮影禁止。
私は展示物より
建物内のクラシカルな内装やステンドグラスにとてもそそられました。
外観より中の方が、洋館らしい雰囲気を保っていました。
夏目漱石の鎌倉好きも有名です。
これもいつかまた。
今日は本当にお天気が良く
小春日和で写真が3割増ぐらいに綺麗です。
嬉しい。
とても。